Terraform/tfenvのinstall手順
IaCは今となっては必須となってきていますよね。もちろんコードで構成管理ができることやマニュアル構築による負担の軽減、ヒューマンエラーのリスク管理などメリットは様々あるでしょう。 外部からの監査の際にインフラ構成のレビューとしてIaC対応できているかということもチェックされるケースがあるようです。 監査人側からしたら、インフラ構成をコードでレビューできるほうが嬉しいからでしょうか?(真相はわかりませんが。)
これからアプリのインフラをクラウドで構築しようと考えている方は、よっぽどの理由がない限りIaCを使って構築しておくほうがベターだと強く思います。前述した監査のこともありますが、マニュアルで構築し本番稼働してしまったアプリインフラを「やっぱりIaCとして管理したい!」となると、ある程度の覚悟が必要になるので...。
本記事ではTerraformの導入を考えている方向けにインストール手順と簡単な使い方を記載しておきます。
また、実際の現場ではTerraformのバージョンを指定することが多いでしょう。プロジェクトごとにバージョンを簡単に切り替えられるように、tfenv
のインストール手順を紹介します。
Terraformの世界へ
対象の読者
本記事はMacユーザーの方へ向けた記事となります。Windowsユーザーの方は公式のgithubリポジトリから手順を確認ください。
インストール手順
tfenv
homebrew
からtfenv
のinstallが可能です。ターミナルを開き下記のコマンドを実行しましょう。
brew install tfenv
インストール完了後、下記コマンドを実行し、バージョンが表示されれば成功です。
tfenv -v
tfenv 3.0.0
Terraformの利用準備はこれで完了です。
tfenvでよく使うコマンド
tfenv list-remote
tfenvはマシンで利用するTerraformのバージョンを柔軟に切り替えられるツールです。下記のコマンドを実行することで利用できるterraformのバージョンが一覧で表示されます。 実行結果に表示されるバージョンはtfenvが提供しているバージョンであり、ユーザーはこの一覧から利用したいバージョンを指定して利用できます。
tfenv list-remote
1.9.5
1.9.4
1.9.3
...
tfenv list
自分のマシンにインストール済みのTerraformのバージョンを確認する場合はこのコマンドを使いましょう。
tfenv list
* 1.9.4 (set by /usr/local/Cellar/tfenv/3.0.0/version)
1.9.2
1.6.5
*
がついているバージョンが現在利用中のバージョンとなります。terraform
のコマンドからも確認してみましょう。
terraform -v
Terraform v1.9.4
tfenv use
使いたいバージョンに切り替える時は、use
コマンドを実行します。例えば、v1.9.5を使いたい場合は以下のコマンドを実行します。
tfenv use 1.9.5
No installed versions of terraform matched '1.9.5:^1.9.5$'. Trying to install a matching version since TFENV_AUTO_INSTALL=true
Installing Terraform v1.9.5
Downloading release tarball from https://releases.hashicorp.com/terraform/1.9.5/terraform_1.9.5_darwin_amd64.zip
##################################################################################################### 100.0%
Downloading SHA hash file from https://releases.hashicorp.com/terraform/1.9.5/terraform_1.9.5_SHA256SUMS
Not instructed to use Local PGP (/usr/local/Cellar/tfenv/3.0.0/use-{gpgv,gnupg}) & No keybase install found, skipping OpenPGP signature verification
Archive: /var/folders/zz/zyxvpxvq6csfxvn_n0000000000000/T/tfenv_download.XXXXXX.WZIlUFPw7l/terraform_1.9.5_darwin_amd64.zip
inflating: /usr/local/Cellar/tfenv/3.0.0/versions/1.9.5/LICENSE.txt
inflating: /usr/local/Cellar/tfenv/3.0.0/versions/1.9.5/terraform
Installation of terraform v1.9.5 successful. To make this your default version, run 'tfenv use 1.9.5'
Switching default version to v1.9.5
Default version (when not overridden by .terraform-version or TFENV_TERRAFORM_VERSION) is now: 1.9.5
自分のマシンに指定したバージョンが存在しない場合は、リモートから自動でダウンロードし、バージョンの切り替えを実行してくれます。
terraform
のバージョンも確認してみましょう。
terraform -v
Terraform v1.9.5
このように簡単に利用するバージョンを切り替えられ、プロジェクトごとにバージョンを使い分けられます。便利ですね。
以上がtfenv
のインストール手順とよく使うコマンドの紹介でした。はじめに記載したようにクラウドインフラをこれから構築する場合は、特別な理由がない限りはIaCを使って構築することをお勧めします。